新型コロナウイルスの影響で、豊岡演劇祭に関する告知が全体的に遅くなっておりますことを、改めてお詫び申し上げます。この間、私たちは、当初の国際的な演劇祭から、どこまで規模を縮小すれば演劇祭の開催が可能かを模索してきました。
皆様ご承知の通り、ウイルスの感染状況は日を追って変化し先の読めない状況です。もちろん、今後、全国的にパンデミックが広がれば、中止という判断も起こりうると今も考えています。
劇場自体は、たいへん厳しい感染予防対策のガイドラインによって公演を実施し、客席数は現在のところ、定員の半分以下とする予定です。
首都圏や阪神間など感染拡大地域から参加するアーティストには、スタッフも含めて全員にPCR検査の受診を課し、来豊前に陽性反応が出た場合は、その公演自体を中止する契約となっています。
そのような措置をとっても、感染拡大の状況によっては、開催時点で他地域からのお客様をお断りすることになるかもしれません。その際に生じる混乱を避けるために、まず今回は、但馬地域に限定してのチケット先行販売を行うこととしました。今後の販売地域の拡大については、感染状況の推移を見ながら、追ってお知らせいたします。
なお、今回の発売は、市内の窓口販売と電話のみの受付となります。インターネットでの販売開始は、8月20日を予定しております。どうか、ご理解いただければ幸いです。
また、プログラムについていくつかお知らせがあります。
玄武洞における鈴木忠志、高田みどり、SAMGHA/真言聲明の会『羯諦羯諦』の上演は、残念ながら中止とさせていただきます。
岩井秀人(WARE)『いきなり本読み!in 豊岡演劇祭』は、新型コロナウイルスの影響で調整が遅れたため、会場を変更しての開催となります。本公演は出演者が発表できないままでの発売となりますことをご了承ください。
フリンジの演目に関しても同様に調整が遅れたため、詳細を8月14日までにお知らせいたします。
今後も、公演内容に変更が生じる可能性もあるかと思いますが、何卒ご理解いただければと存じます。
お願いとお詫びばかりになってしまいましたが、私自身四十年近くになる演劇人生の中で、これほどの混乱は初めての経験です。
第一回の豊岡演劇祭は、まさに波乱の中での船出となります。
常に、無理のない航行を心掛け、ゆっくりと着実に向こう岸を目指したいと思います。
豊岡演劇祭2020フェスティバルディレクター
平田オリザ