この度、豊岡演劇祭実行委員会は、豊岡市等と協議を行い、8月20日より、予定通り全国での発売を開始することといたしました。
この間、私たちは、国際演劇祭からの規模縮小、感染予防対策についての厳しいガイドラインの作成、但馬地域限定の先行発売など準備を進めて参りました。
一方で、市内観光地の城崎温泉、神鍋高原や出石、竹野等では、関係各位のご尽力により、観光客の皆様に再びお越しいただいている状況となっています。それに合わせて、市等関係者により、感染症の専門家の監修を受けた豊岡独自の感染症対策ガイドラインの策定がなされ、一定の基準を満たした観光等事業者にロゴ入りの認証ポスターを配布する独自の認証制度もスタートしています。
演劇祭開催期間は、すでに市内の観光地は閑散期に入っており、演劇祭の開催が過剰に外部からの観光客を呼び込む形にはならないと私たちは判断しました。
しかしながら、状況は常に予断を許さず、感染拡大の状況によってはさらなる規模縮小、中止も常に視野に入れておかなければなりません。
演劇祭に参加するアーティストには、原則PCR検査を義務づけ、政府が定めた感染症予防対策の業種別ガイドラインより一層厳しいものを作成して開催に臨みます。
阪神間や首都圏の演劇ファンの皆様からは励ましやご期待の声とともに、「ぜひとも行きたいのだけど、ウイルスを持って行ってしまう可能性が心配。」という、ありがたいご配慮の言葉もいただいております。そのお気持ちを活かすためにも、演劇祭のご来場に当たっては、以下のことにぜひご留意ください。
・当日の前後に感染が拡大し、緊急事態宣言が出ている地域がある場合、当該地域からのご来場は自粛してください。
・感染の拡大が懸念される地域からご来場いただくことが心配なお客様は、できるかぎり、豊岡来訪の直前にPCR検査を受診していただくよう、お願いいたします。
・当日、劇場入り口での検温で37.5度以上となった方はご入場をお断りいたします。
・劇場内では、追跡アプリの加入など感染予防ガイドラインに従っていただきます。
・観劇の前後の多人数での会食は、お控えください。
・現状、すべての会場は客席を50%以下としています。早めのご予約をお願いいたします。
フェスティバルの楽しみの一つは、フェスティバルカフェでの歓談ですが、今年はアルコール類の販売を行わず、三密を避ける形での開催となります。
繰り返しになりますが、劇場は、考えうる限りの感染防止対策を進めて、皆様をお待ちしております。
このような状況下にあっても、フリンジの公募には予想を遙かに上回る応募がありました。多くのアーティストが表現の場を求めているのだと思います。
大都市圏においては、まだまだ本格的な芸術活動の再開がむずかしい中、地域から文化復興の小さな明かりをともしたいと私たちは願っています。
来場者を制限しての演劇祭開催となりますが、オンラインも含め、多くの皆様にご賛同をいただければ幸いです。
様々な制約をご辛抱いただくようお願いしていますが、どうか私たちと一緒になってこの困難な状況の中でも何とか演劇祭の旗を立てる、というお気持ちでご理解をいただければ幸いです。
豊岡演劇祭実行委員会 会長 豊岡市長 中貝宗治
豊岡演劇祭2020フェスティバルディレクター 平田オリザ