演、縁、宴。
2020年に始まった豊岡演劇祭は、観光やまちづくりと連動した回遊型の演劇祭です。劇場はもちろんのこと、温泉街、海岸、高原、神社に伝わる木造の農村舞台など、いたるところを舞台として活用して、さらに年々、思いもよらない場所が演劇祭の会場として加わっています。上演プログラムは海外からの参加アーティストをはじめ、各地からの上演団体のアーティストやストリートパフォーマーなど国内外から約80団体が参加。多くの舞台芸術ファンの期待に応えるものとして、広く全国各地から人が集まる機会となっています。
6年目を迎える今年のテーマは「演、縁、宴。」(えん、えん、えんと読んでください)。
演劇や観劇に通じる「演」、思いがけず人が触れ合う「縁」、出会った人と食卓を囲む「宴」…演劇祭の多彩な楽しみかたを表わした言葉です。
演劇祭の楽しみかたはまだまだ他にも広がっています。援、炎、艶、円、
Enjoy…あなたの「えん」はなんですか。

平田オリザ

豊岡演劇祭の何よりの醍醐味は回遊性です。
たくさんのパフォーマンスと、たくさんの催しと、そしてたくさんの観光施設を楽しんでいただけるのが豊岡演劇祭の魅力です。
今年のディレクターズプログラムは、いつもより少し挑戦的で、先端的な作品を多く用意しました。
一方で、豊岡、但馬の皆様には下駄履きで行ける演劇祭として、さらに親しみの持てる内容を増やしていきます。
家族で楽しめるもの、気軽に立ち寄れるプログラムも多くありますので、ご家族で楽しんでいただければ幸いです。
その合間に、温泉やおいしい食事を組み込んでいただいて、お一人お一人の演劇祭プログラムを組んでいただければと願います。
今年も豊岡で、但馬で、皆さんをお待ちしています。

高宮浩之

豊岡演劇祭が始まってから早くも5年が経過しました。この演劇祭は、但馬地域の自然、歴史、文化を舞台に、国内外のアーティストが集まり交流を深める場として、着実にその存在感を高めてきました。毎年、多くのジャンルの作品が披露される中で、参加者や観客に新たな視点や感動をもたらしながら、地域社会とアートの間に新しいつながりを築いています。
豊岡演劇祭がスタートした当初、多くの人が「どのように楽しめばいいのかわからない」と戸惑っていました。しかし、演劇、ダンス、音楽、映像芸術など、ジャンルを越えた作品に触れることで、地域の人々の心に確かな変化が生まれてきました。観客は次第にアートを身近なものとして受け入れ、楽しみ方を見出すようになり、町全体がアートを通じて活気づいていきました。
今年の豊岡演劇祭は、新温泉町を加え、但馬全域が舞台となりました。温泉や山々、海岸線といった自然の美しさを背景に、アート作品が披露されることで、この地ならではの特別な感動が生まれることでしょう。
今年の豊岡演劇祭のテーマは「演、縁、宴。」(えん)です。このテーマには、アーティストや観客、地域社会が一つの縁として結びつき、共に作品を楽しみ、交流を深めるという願いが込められています。「演」は演劇やパフォーマンスを通じた共鳴を、「宴」はその場を共有する喜びを象徴しています。この演劇祭がきっかけとなり、どのような「えん」が生まれるのか、非常に期待が高まります。
近年、豊岡演劇祭には海外からのアーティストや観客の参加が増えています。この国際的な広がりは、地域と世界を結びつけ、新たな文化交流の場を提供しています。海外のアーティストによる作品は、新鮮な刺激をもたらし、国内の観客に多様な視点を提供してくれます。また、海外からの参加者が地域に滞在することで、但馬の魅力がより広い範囲で知られるようになっていくことでしょう。
豊岡演劇祭は、地域とアートが融合する場として、その価値をさらに高めていくことを目指しています。
皆さんと共にこの特別な時間を共有できることを楽しみにしています。
2020年、演劇やダンスを中心とした舞台芸術フェスティバルとして始まった「豊岡演劇祭」。アーティストの創造発信の場であるとともに、訪れた人も市民にも多様な文化や価値観に触れる機会をつくり、国際交流の場ともなることを目指しています。
また、豊岡演劇祭は観光やまちづくりと連動したフェスティバルでもあります。これまでに周遊促進、公共交通の実証実験、地域通貨の導入、観光事業と連動したプログラム醸成、市民参加のプログラムやワークショップ開発など、地域社会への還元に取り組んできました。
これらの取り組みが評価されて、「スポーツ文化ツーリズムアワード2021 文化ツーリズム賞」(スポーツ庁・文化庁・観光庁)、「第20回関西財界セミナー賞 特別賞」(関西経済同友会)、「令和5年度 ふるさとづくり大賞 団体表彰(総務大臣表彰)」(総務省)を受賞。
芸術文化観光専門職大学(2021年豊岡市に開学)とも連携しながら、学術的評価や効果測定を通して、地域社会にさらなる貢献を果たします。
つながりがうずまく演劇祭

演劇祭をきっかけとし、会場間を移動するモビリティの実証実験、地域通貨の導入、大学との連携など、様々な事業者・組織と連携した取り組みを行っています。

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水田雅也『シンボル玉入れ』2023年 ©︎トモカネアヤカ 観光客も市民も
みんなで大交流!国内外からの多様なアーティストによる公演プログラムに加えて、地域に暮らす人たち、観劇に訪れた観光客、アーティストらが交流する場としてのナイトマーケットやミーティングスポットなどを通して、多くの人たちの対話がうまれる機会をつくります。
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©︎トモカネアヤカ 地域と連携した
新たな取り組みを展開!地域のサポートスタッフのみなさんに演劇祭を支えてもらうだけでなく、地域に根ざしたプログラムや特産品を使ったオリジナルグッズの制作も計画。観劇という形にこだわらず多くの人が関わり、楽しめる演劇を目指しています。
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演劇祭で
地域通貨を導入!演劇祭への共感の気持ちが地域経済の循環をうながす仕組みとして、地域通貨を導入しています。オフィシャルグッズをお買い求めの際はもちろん、ナイトマーケットや地域の加盟店でもご利用いただけます。
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©︎トモカネアヤカ フェスティバル運営には
大学生の力も!2021年に豊岡に開学した芸術文化観光専門職大学は、演劇やダンスを本格的に学べる初の国公立大学。学生が実習の一環として豊岡演劇祭に参加し、学生ならではの視点で演劇祭を盛り上げます。
豊岡演劇祭は、障害の有無や言語の違いなどさまざまな背景を持つ方や、これまで劇場に足を運びにくかった方々にも演劇祭を楽しんでいただけるよう、公演ごとに字幕表示や台本貸出などの文字支援や託児サービスなど、個別のアクセシビリティ対応をご用意しています。
具体的なサービス内容はチケット発売後にご案内させていただきます。
豊岡演劇祭応援コインは、共感や感謝の気持ちを軸に地域経済を循環させる地域通貨です。通貨の単位は、拍手を意味するCLAP(クラップ)で、1CLAP=1円相当。QRコードを読み込んで代金を支払うオンライン決済の仕組みで、加盟店舗で利用可能です。
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構成団体
- (特非)コミュニティアートセンタープラッツ
- (一社)豊岡観光イノベーション
- 豊岡ツーリズム協議会
- 兵庫県但馬県民局
- 豊岡商工会議所
- 豊岡市商工会
- 豊岡市
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事務局
- 豊岡市役所観光政策課
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