Theater as Relationship
関係としての演劇
『関係としての演劇』
私道 かぴ
私道かぴ コメント
『関係としての演劇』によせて
2022年に初めて豊岡演劇祭に参加して以降、気が付けば上演のため毎年豊岡に通うようになりました。今年もこうして訪問の機会を頂けたことを嬉しく思います。
これまで、会場だった江原、上垣守国養蚕記念館を見学させて頂いた養父など、住民の方とお話できた地域もありつつ、そこは大きな豊岡市、まだまだ出会えていない地域がたくさんあります。知りたいことは山ほどあって、お祭や洞窟、鉱山や温泉の営み、山々に住む動物たち。そして、ここでの暮らしのこと。滞在するなかで、少しずつ教わっていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
プロフィール
1992 年生まれ。作家、演出家、アーティスト。京都を拠点に活動する団体「安住の地」所属。身体性を強く意識した演出と、各地に実際に滞在し聞いた話を基に作品をつくる。近年はお祭りや養蚕、流域や団地など土地とつながりの深いテーマで制作している。APAF 2020Young Farmers Camp 修了。2023 年度 ACY アーティスト・フェロー。
身体をテーマにした戯曲『丁寧なくらし』が第 20 回 AAF 戯曲賞最終候補に、動物の生と性を扱った戯曲『犬が死んだ、僕は父親になることにした』が令和 3 年度北海道戯曲賞最終候補に、ファストファッション問題を扱った『脱げない』が第 8 回せんだい短編戯曲賞最終候補に選出された。身体感覚をモチーフにした戯曲『いきてるみ』で第 29 回 OMS 戯曲賞佳作を受賞。脚本・演出を担当した短編演劇『アーツ』が第 16 回せんがわ演劇コンクールにてオーディエンス賞を受賞。製糸工場の工女をテーマに女性の一生を描いた『かいころく−工女編-』で第 11 回北海道戯曲賞大賞受賞。
近年は、演劇の分野で培った脚本・演出方法を活かしながら、美術の分野でも作品を発表。映像作品『父親になったのはいつ? / When did you become a father?』が国際芸術祭あいちプレイベント「アーツチャレンジ 2022」にて入選。地域に滞在してその土地の歴史をテーマに制作する音声インスタレーション『〇〇のこえ』シリーズは、茨城水郡線奥久慈アートフィールド『駅のこえ(2022)』、左近山団地を舞台にした『団地のこえ(2023)』、岩手県宮古市を舞台にした『みやこのこえ(2024)』、ゆいぽーとアーティスト・イン・レジデンス 招聘プログラム 2024 春季企画『越後瞽女さをめぐるこえ(2024)』、北陸 Region ダンスフェスティバル『かないわのこえ(2024)』とこれまで5作品制作している。