ショーケース第2クール
[A]『のび〜る旅館』キルハトッテ[B]『終の栖』がらんどう[C]『ホームライナー新津々浦1号』譜面絵画
Program
Fringe Showcase
フリンジ ショーケース
9/15(日)13:30
9/16(月)11:00、15:00
約105分
受付開始:開演30分前
開場:開演15分前
[A]日本語・[B]身体言語・[C]日本語
【1クール3演目セット券】
前売一般:2,500円
当日一般:3,000円
前売U25・学生・障害者割引:1,500円*
前売当日共に18歳以下:無料*(要事前予約)
うずまくパス:無料(要事前予約)
【1演目券】
※当日券のみ販売
※1公演の開演時間は、後日公開予定です。
当日一般:1,000円
当日U25・学生・障害者割引:500円*
18歳以下:無料*
*当日要証明書提示
[A]『架空生物の鳴き真似(Alien Blues)』宮悠介:
過去を引き受け今ある身体と対峙させる。原初の舞踊を探る、夜の旅。
タイトルは、ある10歳の少年の物語に由来している。ある日突然、彼は母に連れられ、新潟から愛媛へ移住を余儀なくされる。未知の風景、聞きなれない方言、離れた土地と家族への郷愁。少年は脱出を夢見て翼を願い、架空の生物に変貌することを望んで孤独に鳴き、うごめく。それが彼の初めてのダンスだった。 この物語は宮自身の過去に重なるという。しかし驚くほど精密にコントロールされた身体、声と身体の相互作用の探求は、ダンスをセンチメンタルな私小説にさせない。苦い追憶は肉体の時間と空間の古層からエネルギーを掘り起こし、蘇らせ、いま・ここにある身体と対峙し、舞踊となって現れる。原初の舞踊を探る、ミステリアスな夜の旅。
[B]『カムパニー』バブシュカブシュカ:
身体提示型嬉々快快ユニット”バブシュカブシュカ”による実験的新作
『カンパニーの語源は一緒にパンを食べる人らしい。 よく理解することを咀嚼するという。噛むように人の言っていることや表現することを理解できるのだろうか。』
言葉にコンプレックスを持つバブシュカブシュカの2人と、何やら巻き込まれた言葉も体も多弁な泊舞々の3人で、相手から発せられた何かに対し、理解することを極力放棄せずに”咀嚼”することを試みる。咀嚼の方法は人それぞれ多数持ち合わせており、その行き先については誰かに全てを理解されるものではない。相手から飛んできた種はどのように着地し、どの方向に芽吹くのだろうか、また、飛ばされた種に相手が乗せた意味は本当にこの方向で合っているのだろうか、そんなことを考えたり考えなかったりする間にも、パンは口の中で唾液と交わり形を変え、胃の中へ進み、体内へと吸収されていく。
昨今の情勢や人との関わりの中、今こそ放棄せず理解を試みることで世界は少しだけ愛のある方向に傾くことができるかもしれない。そしてこの実験的な作品もまた、観客の皆さんの咀嚼によって完成される。
[C]『夢だわ』チーム稽古会:
チェーホフ『かもめ』をもとに創作する、“生きていく”ための上演
ニーナ (脚光ちかく歩みよる。やや沈思ののちに)夢だわ!
―チェーホフ著・神西清訳『かもめ・ワーニャ伯父さん』新潮文庫,1967,p.66
湖が見えるほとりに設えられた仮設舞台。作家を目指すトレープレフは、そこで恋人のニーナを出演させて新作演劇を上演するが、野次の内に中断する。ニーナはその時に出会った有名作家についていき、名声を求めて女優になるために都会へ向かう。マーシャはトレープレフに片思いしているが、好意を寄せられている別の教師と結婚する。
2年後、マーシャはまだ恋を諦めきれていない。作家業が軌道に乗り始めたはずのトレープレフは自殺を選ぶ。そのトレープレフに失敗していると評されるニーナは女優を続ける道を行く。
チェーホフの名作『かもめ』を原案として、生きていくことと夢を見ることについての演劇を創作する。3名のキャラクターを中心に展開する、続いていく生活のための上演。
俳優主体の<演技のための自主稽古会>で得られた成果をもとに作品をつくる。今回が初公演。